心中複雑

「あ〜あ好きな作家さんが一人死んじゃったなぁ……て思えば諦めもつくのかな〜」

 このエントリを書こうと思ったのは、今まで積み重ねたモヤモヤとかそういうのもあって、先の一言が最終的に背中を押したというかなんというかそんな感じ。あらかじめ断っておくと、読んでいてあまり気分の良くなるエントリではないと思うのでそう言うのが好みではない人は続きを読まないほうがいいです。解る人にはストレートに刺さると思います。
 あと本来なら関連エントリにピンバックもしておいたほうが良いのだろうけれど、このサイトの作りが甘いせいで機能しません(吐血 修正してからエントリしようかとも思ったけれど、そうすると時期を逃がしちゃうなという判断で強行POSTなど。

 出会いはそう『「初めまして」から始まるRPG』。相方管理人のけろさん程に頻繁に連絡を取り合う仲という訳ではなく、どちらかと言われれば数歩距離がある仲と言える。(その背景にもちょっとした理由があるのだけど)
 当時自分が属していたコミュニティは二次創作をする人たちが結構いて、各々のプレイヤーキャラクターをつかってイラストを見せ合ったり小説を書いたり読んだりと、単にオンラインゲームの中だけではなくてそれ以外の輪でも繋がっていた。
 そんな創作コミュニティの中でも、僕は3人の絵描きさんと2人の物語書き(作家と書いたほうが解りやすいのかな)さんに一目置いていた、と言うよりもその人たちのファンだった。自分にできない事やってのける人ってのは当時も今も尊敬の対象ではあるけれど、今以上に未熟だった当時の自分から見ればやっぱり輝いて見えていたというか、見上げる感じの存在だった。(それがあって僕の中では恐れ多いというかそんな妙な心理が働いて数歩距離をとってしまっている感じ、一方的なんだけれど_苦笑)
 ゲームが移り変わって、それに沿ってオンラインのつき合いも変化したり繋がりが増えたり減ったりとかそう言うのもあって、当時の人達との関係も希薄になったり、それでも今現在も繋がってる人たちが居る、もしくは様子はわかる状態だったり。某RPGから数えたら実に10年近くいやそれ以上になるのか、その10年ってすごいなって思う。

 ちょっと話が逸れたので戻そう。

 当時好きだった二次創作作家さんの一人、僕のキャラ(いざよ)をその人の二次創作に出してもらったりとか、そう言うのもあってその人の作品を追いかけてた。自分のキャラがどんな風に描かれるのかっていうのもドキドキしたし、別にそういうのが無い作品でも当時は純粋にワクワクしながら読んでた。知っている作品の二次創作だからというのも手伝っていたかも知れない。でも長編も短編もその人のWebサイトで公開されるのが楽しみだった、これは紛れもない記憶であり事実。
 その時期の僕は読書離れ活字離れをしていた時期だったんだけど、その二次作家さんの作品だけは目を通していたというか、その人の作品以外の小説とかは全く読んでいなかったと思う。でも当時は別にそれでいいと思ってたりとか、仕事とかゲームとかで読書に割く時間もあまり無かったし(笑

 それからしばらく時が流れて、その二次作家さんが紆余曲折を経てプロの作家を目指している事を知る(多分Webサイトを通してだったと思う)。その当時は自分の得意分野で勝負(飯の種に)する道を選んだんだなぁ、成功して欲しいなぁ、頑張って欲しいなぁと思っていたんだ。
 それと同じ頃からだと思う、文章の技法や技術を気にするようになったり、既刊の書評というか分析と称して批評・批判がWebサイトに語られる事が徐々に増えていった。最初はね「ああ、心構えが変わったから新しい方向の試みをしているのかな」って思っていたんだ。でもそれがだんだんとエスカレートしていって物言いが鼻につくようになってきた。でもまぁ「プロ」の土俵を目指している以上、ある程度は我が強いほうが良いのかな?とモヤモヤを抱えつつも納得していた。

でもね……

>某賞の四次選考で落ちた、とある人の原稿を読んでるんだけども。
>正直、これが四次選考かあ、という気分…こんなもんなのかなあ(笑)
(中略)
>もう少し読み進めてみるけど、でも正直面白くないんだよな、全然。
(中略)
>まあ、俺の原稿はこれより二段階つまらないという評価なんですが!
>だって二次落ちだもの、両方とも…そうか、でもこれが四次いくのか。

流石にこのエントリを見たときは泣いた。大好きだった作家さんだっただけにショックも大きかったんだ。だって「四次選考まで行ってる作品より、二次選考で落ちてる自分の作品の方が面白いのに。選考基準というか評価間違ってね?」て読めてしまうんだ。現状の焦りからこういう文章を書いたのかは僕では解らない、でもコレが本心から出ている言葉なのだとしたら心配だ。

 メディアの形態も一般的な注目度も「小説」とは違うけれど、物作りで飯を食っていると言う土俵に立って言わせてもらえば、競合他者というかライバルってのは切磋琢磨してお互いを高めるいい刺激素材であって、良いところがあれば技術を盗み、逆にマズイだろうって所は反面教師にできるのがいいと思うしそういう関係を保てるのが良いと思ってる。ライバルが失墜したのを横目にメシウマしたって自分の評価は上がらないし、むしろそのメシウマしてるのを他の人が見て心象如何なるものか。ウチの業界ならばクライアントによっちゃ仕事を、ライバルの穴埋めで自分トコが、もしくはその逆に発注することもまぁある事だけど、作家の世界ではそうは行かないんじゃないかな。良くある何とか賞とかで「大賞作品:該当なし」ってのはそういう事だと思うんだよね。

 disる形になってしまって申し訳ないとは思う。でもファンだった身での客観的な視点で言わせてもらえば、作品自体は過去のもののほうが面白いと感じるんだ。自分のキャラを出してもらっていたという部分を抜いてもそう思う。少なくとも物語の中へ引き込まれていたと思う。でもプロを目指し始めてからの作品はそうじゃなく感じる。文章技術・表現方法や幅・語彙なんかは向上しているんだと思う、でも物語に引き込まれるという感覚は過去作よりも薄れていると思う。
 単に僕の感性や好みが変わっただけだろと言われればそれまでなのだけれどね。
 でもさ、なんかこう本来の作家としての良さが、拘っている「プロ作家の文章技法テンプレート」に捕らわれ過ぎて削られちゃってるんじゃないかっていうのも気になっているんだ。

 ちょっと上の段落は感情に任せて書いたから説教臭いし「お前何様だよ」的な文章になっちゃってるけど、結局言いたかったのは、作家として頑張って欲しいし成功して欲しい、応援もしたい。でもなんか最近の動向もこのままどんどん堕ちていっちゃったらと思うと心配で仕方がない。

そして冒頭の一文に帰結する。

 僕が大好きだった作家さんが再び輝きを取り戻し、眩しく見上げられる日は来るのか……果たして。

このエントリへのコメント

なかなか複雑な話ですな。好きなゲームやアニメ等があらぬ方向に向かってしまって(´・ω・`)な感じなるのと似てますかね…?
そういえばラノベの話ですが、どうも他作品をコピーした内容の作品が賞をとったり発行されたりで、結構カオスですっけ。

2010年09月16日:木曜日 | 寿々呂

>なかなか複雑な話ですな。好きなゲームやアニメ等が
>あらぬ方向に向かってしまって(´・ω・`)な感じなるのと似てますかね…?

というのとはまた違うんですけれどね。今は落ち着いたし、納得もできたので。
ひとつ申し訳ないなと思うのは、コチラの感情を一方的に叩きつけてしまったことで、心象悪くされてしまっただろうなぁという部分ですね。

2010年09月16日:木曜日 | 真司

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