しかしソフィさん元気してるかのぅ?

【ミナガルデ特別編 ハンターの基本:素材は売る事】
 ハンターの街ミナガルデ。その端の端。そのまた隅っこにある小さな小さな山猫亭。いつものように常連のハンターが集っては大騒ぎ。今日も今日とて何か問題が発生しているらしい。事の発端はいつも貧乏なメルがいつものように「お金な〜い」と言った事から始まったようだ。
「素材売り飛ばしちゃえばお金になるよ。」
「そッスよ。要らない物は売るッス。」
 メルは口を尖らせると一杯になっているアイテムボックスの蓋を閉める。
「いいの!メルはとっとくの!」
 イザヨイとサンクは何故か意固地なメルを見てやれやれと苦笑いする。遠巻きに見てるラベンダーとツゥもだいたい同じような表情でそのやり取りを眺めている。
「まぁ諦めるッスよ、いっちゃん。メルメルは基本的にお片付けの出来ないダメッ子ちゃんだからしょうがないッス。」
 ニヤニヤと笑うサンクを睨み付けるメル。山猫亭に集うハンターのほとんどは剥ぎ取りや報酬で手に入れた素材はすぐに売っているらしくメルのように目的もなく無闇に溜め込むのは少数派らしい。メルも反論はするもののどうにも風当たりが強く分が悪い。
「あ〜んも〜うるさ〜い!お金が要る時に売るからいいでしょ〜別にぃ。ぶた!」
 そう言うとメルはアイテムボックスを抱えたままプイと山猫亭を飛び出してしまった。

 入れ替わりに現れたソフィ。一見隣のお姉さん風だが一旦武器を持たせると…まぁ…そのなんだ…恐怖の魔人である。表でちらりとだけソフィを見たメルはそのまま頬を膨らませてすれ違って行ってしまった。ソフィは山猫亭に入るとそこに残るイザヨイ達に「なにがあったの?」と怪訝そうな顔をした。

「…ってことなんです。なんであんなに怒っちゃったのか?」
「ダメッ子ってとこッスか?そッスか?ヤベッス!」
 イザヨイとサンクは少しだけ心配そうに、だけど怒りの理由がわからず困惑している様子でもあった。しかしそれを聞いたソフィは笑う。いつものように。
「あはは。そゆことね。ん〜前ね、素材ってメルにとっては命の代償、奪った命そのものなんだって言ってた。だから一見つまらないような素材でも全部大事で。だからお金に簡単には変えたくないんだと思います。んま!私ってば今いい事言いました!…んでもってメルはそのうちお腹減ったら帰ってくるから大丈夫よ、むふふ。」
 それを聞いた四人。少しだけ自分をかえりみて少しだけ反省?する。
「メルちゃん…。」
「メルメル…。」
「めるちょ〜。」
「メルチョ…。」
 しばらくしてソフィの言った通りメルが舞い戻る。しかしその姿はまるで天使のように見えた。駆け寄る四人。驚いた表情のメルは懐から袋を取り出すとにんまりと笑った。まるで小悪魔のように。
「…素材全部売ったらそ〜と〜お金になったよ。むふ〜。」
 四人は声を合わせてこう言った。
「「「「…この偽善者〜!!!」」」」

 …とまあこんな感じなミナガルデ。今日も今日とて平和です。

#スイマセン、本当の売らない理由は単に中の人が貧乏性なだけでして…w


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