手紙。

新シリーズ?!
【メール・フロム・ヴァナディール:めるの1通目】
 前略 ナル姉さま
 元気にお過ごしでしょうか?こちらもだんだんと涼しくなって心なしか秋の訪れを感じるようになりました。あいかわらず、ぶぅぶぅ言いながらも、めるは今でもここで冒険者をやってます。そこに残ったりまた違う場所で頑張ってる皆はどうしてるのかな?なんて感傷に浸る事が多くなったのも秋が近いせいでしょうか?そんなちょっとセンチメンタルな気持ちも悪くないなぁなんて感じてる毎日です。
 ヴァナディールではこの間、冒険の世界の仕組みというか規制というか…まあそゆものが少し変わって、実力の違う人ともパーティを組みやすくなりました。行く先々で見る光景も、少しだけ穏やかで、真剣な中にもどこか安心感のある笑顔が見えるのは、気の合った仲間同士での修行だからでしょうか?そんな姿を良く見かけます。少しだけ時間の進むスピードがゆっくりとしているのはきっと気のせいではないと思います。
 とはいえ、いつものように”彼女”におんぶにだっこなめるの生活は世界の変革後もあまり変わってはいないんですけどね。そういえば踊り子や獣使いなんかも少しだけ修行したりして、緩やかな変化を楽しむ事が出来るようにはなりました。
 変化と言えば、今日、初めての事がいくつか。一つ目は随分前に行けるようになったアトルガン皇国という国でアサルトというお仕事に初挑戦。いつものように二人で出掛けてやってみようと言う事になりました。でもここで問題が。アサルトというお仕事、実は最低三人居ないと受ける事すら出来ないのです。係員さんの困った顔を見ながらカウンターの前でしばし沈黙。ご老体はここの所、顔も見せないほど耄碌してるので頭数に入れる訳にもいかず…。
 今日のところはあきらめるかなぁって話してたら、不思議と縁のある冒険者の方にばったり。特に連絡する手段を持ってる方ではないんですが、いろんな街角でばったり出会っては立ち話をするUさんでした。Uさんは手慣れた様子でカウンターを覗き込んでいたんですが、ちょいちょいと突いて挨拶。アサルトしに来たけど人数足りないって話すと数人の友人さんをわざわざ誘って、める達を連れて行ってくれる事になりました。Uさんの誘ったLSメンバー、これがみんな女性なんです、意外にやり手なのかな、なんて…余談ですけど。
 アサルトというお仕事は普段のお仕事とはちょっと違ってて、全く勝手が分からないめるでしたが、窓口から出発手順まで分かりやすく説明をしてくれるUさんとその友人さん達には本当にお世話になったんですよ。そえばUさんと会う事は多々あったけども、こうして仕事を一緒にするってのは初めての二つ目だったかも。
 めるがお仕事場までのゲートを使えなかったり(なんか事前の準備でお仕事先からこちらの街へのゲートをくぐっておかないといけなかったとのこと)そこまでチョコボや徒歩での大移動をしたりで余計な時間が掛かったんですがなんとかアサルト初挑戦。初めてのお仕事、作戦名は土竜作戦?だったかな?道を塞ぐ大岩を破壊する、ただそれだけでした。
 ただそれだけとは言ったものの、この大岩かなり固め。みんなで破壊を試みてもじんわりと削れていくだけで、叩くほどに両手斧を持つ手は痺れるし、それになんだか制限時間もあるので結構シビアな感じ。それなりに成功への作戦的なものも必要だったみたい。Uさん達は何度も来てるみたいで成功させる方法は知ってたみたいだったけど、初めてのめる達に合わせてくれてたみたいで、ちょこっとだけ時間が足りませんでした。そんな感じで初めてのアサルトは失敗に終わりました。アサルト失敗、だけども皆笑顔で。成功や失敗は問題でなくて、こうやって誰かと何かを一緒に出来るって事の楽しさをまた少しだけ思い出した気がしました。こんなめるでも…。
 Uさん達へお礼を言って、別れ際に初めての三つ目。Uさんが「アレだったらリングパール使う?」って言ってくれました。”彼女”以外で、通りすがりの冒険者へではなく、める個人へパールを渡してくれそうになった人はたぶん、これが初めてだったと思います。
 ふと手は伸びそうになりました。正直言えば。その差し出されたものを受け取ってしまいそうになりました。最初からそう言っていたはずと、ナル姉さまには怒られるかもしれないけど、少しだけ弱音を吐くめるを許してください。めると”彼女”だけではこの世界、辛い事も出来ない事も多過ぎるから。何かに置いて行かれる自分を酷く寂しく感じるから。だから…。
 …だけど、お断りしました。たしかにUさん達に近しくなるのは間違いないかもしれません。もしかしたら今日のようにまた新しい楽しさを感じる事も。だけども、距離が近くなる分、めるの嫌な部分を見せてしまうかもしれません。もしかしたらまた誰かの嫌な部分を見てしまう事も…それがとても怖くて。
 ナル姉さま、心配ばかりかけてごめんなさい。もう少しだけワガママを通させてください。いつか光ある場所へ辿りつけるように、”彼女”の居るこの世界に踏みとどまりたいのです。もう少し、もう少しだけ。
 ♪それではまたお便りします〜姉上さま〜め〜る〜♪

(追録)
 そっとメルからの手紙を封筒に戻しテーブルの上に置くナル。眉間に皺を寄せふっとため息を一つ。イライラしているのは確かだ。
 「なにがムカつくか?って言われれば、コレを!この手紙を!あの娘がヘラヘラ笑いながら書いてるのが分かるとこさね!あの馬鹿妹め!」
 うだるような暑さも薄まり秋も近付く今日この頃。みなさまいかがお過ごしか〜。お後が宜しいようで。

このエントリへのコメント

ワシのごはんはまだかの~?

2008年09月23日:火曜日 | 某館長

課金停止ちうですが、かなり縛りが緩くなったみたいですねぃ(・▽・) しかしアメが来てるってことはもうそろそろ糸冬了の兆しでしょうか…

2008年09月23日:火曜日 | けもにゅ∀

実際のとこ、前回のVerUPはほんと良パッチだったと思いますよ。あれのおかげでモチベーションもアップ!これで要所で出てくる絆強制システムももうちょっと改善されればサービス終了まで戦える!(と思う

2008年09月25日:木曜日 | 真司

ネトゲ満喫してますな…ほんと秋は感傷的になりますよねー
あと何か、両手斧ブンブン振ってるメルもいいですよねー

2008年09月28日:日曜日 | 長物守

かなりゆるりとなりましたよ。レベル上げについてはですけどネ

あとは個人的に大嫌いなアレが無くなれば最後まで戦え…るだろうか(笑)

2008年10月02日:木曜日 | けろ

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