いざ×メル同盟

今日はお休みです。やった〜。

（MH小話）『闘技場ってめんどい』

大闘技場という場所、私的にはあまりいいイメージじゃない。どこか『狩り』を見せ物にしているようで。いや実際のところ見せ物にはしてるのだけど。ハンターとモンスターの真剣勝負、見ている者の目にはとてもエキサイティングなショウに映るかもしれない。しかしそこで行われる事は決してショウではない。最後には命を落とすのだ、どちらかが。
今日もまた、ショウに見せかけた命のやり取りが今まさに始まろうとしている。大闘技場で待ち構えるモンスターはディアブロスにウラガンキン、下位クラスだから？無謀な同時討伐ルール。そして対するハンターは私の大切な……友人の一人でもあるメル＝フェインだった。

「あ！いっちゃん〜、ペコりん、モナっち、めるってば、がんばるよ〜」
メルちゃんは、あ、もといメル＝フェインは観覧席の私達に気付くと普段使い慣れた雷狼弓ではなく峯山龍の角より削りだしたガンランスを暢気にフリフリする、あ、もとい左右に振って私に挨拶をする。そして砲身を軽く折りたたむと砲撃用弾薬の装填完了。ん、ちょっと様になってる？あ、もとい、一見ガンランサーのような動作を見せる。
「ありゃ？メルルはガンスつかえるんかいな？」と褐色美人。
「あれ？メルさんはガンスつかえましたけ？」と色白美人。
そんな美人さん達二人、ペコさんとモナカさんが同時に問いかけてきた。ふと思い返してみる、私が知りうる限りでは……。
「たしか、以前にランスは使った事あるって言ってたような？」
きっとメルちゃんの事、あ、もとい、メル＝フェ…ってああ固い口調は面倒くさい…もういいです、メルちゃんの事だ、ガンランスはランスの一種とくらいにしか思ってないのではないかな。盾が使えて棒で突くくらいにしか。たぶん今回は昔取った杵柄、盾が使える装備…ランス…ガンって付く方がカッコいい！ガンランス持ってる、使おう！って思考パターンであの装備になったんだろうけど。
「ランスとガンランスってまあ似とるけど」
「違うものじゃなかったですっけ？」
そんな二人の心配もメルちゃんの耳には当然届かず、戦いは始まった。

角を突き出して突進してくるディアブロスと縦回転しながら迫るウラガンキンが同時にメルちゃんに襲いかかる。巨大な二頭のモンスターが交錯し一瞬で視界から消えたメルちゃん。正直なとこ潰されたかと。だけどしっかりと盾で防いでいたようで特に怪我をしてはなさそう。盾を構えたままチョコチョコと突きを繰り返している、ガード突きだけを。
「……地味だなぁ」
「……地味ですね」
たしかにアレはなんか地味。だけど命のやり取りをしてるんだから、あのくらいの慎重さでいいのだと思う…たぶん。

しばらくは暴雨風の中で傘をさしているようにじっと耐えていたメルちゃん、降るのは血の雨？なんて怖いな。ガードに専念しながらも、たまにあの地味な突きで突いたりしてたけど。戦いも長引いてきて少しずつメルちゃんのガードも甘くなってきた。気力も体力もずいぶんとすり減ってきてる様に見える。
ゴツン！あ、痛そう。ウラガンキンの顎で潰されそうになったメルちゃん。なんか少し無表情？
ガツン！あ、また。ディアブロスの突き上げで軽く宙に舞うメルちゃん。なんかちょっと目の色が変わってきた気がするなぁ。
がーーーーー！ドスン！どさり！ディアブロスの大咆哮に合わせるようなウラガンキンの尻尾攻撃ににはね飛ばされたあとむくりと起き上がるメルちゃん。あ、完全に目が据わってる。
「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜もう！！！」
様子を伺うディアブロスとウラガンキンどちらでもなくその真ん中に一歩踏み込んでの突き！と同時に引き金を引き、砲撃！くるりと槍も兼ねる砲身をまわして薬莢を排出、リロード。さらに斜め前方に突き！若干のタイムラグのあと少し大きめの砲撃！む、溜め砲撃！？さらに突く！突く！叩き付ける！叩き付けたまま手元の引き金を一気に奥まで握り込むと砲身内に残った弾薬は全て撃ちだされる、これが俗に言う砲撃フルバースト！！
吹き飛ぶウラガンキンの顎に、へし折れるディアブロスの角。タイミングは良かったけど、あ、地味に効いてた？地味な突きが。
盾を構え直して、使い切った薬莢を全排出、フルリロード。さらに基本姿勢で突き出した砲身にガストーチのような指向性を持つ炎が灯る。青白い炎は周りの空気を喰い尽くすと一瞬収束、その瞬間大爆発が起こる！
これが「竜撃砲」…モンスターのブレス攻撃の応用と聴いたことがあるけど、まさに爆炎の咆哮とも言うべきすさましい火力は見る者をも圧倒する。熱気が消え去ったその爆炎の制圧圏では全てが消し炭に変わる…とまでは言い過ぎか。
槍の前方に取り付けられた廃熱蓋がパカンと開く。そして立ち尽くすメルちゃんの頭から「ぷしゅ〜」と湯気が立ってる…気がする。ん〜そこそこに満身創痍って感じがする。燃料が切れた感じ、これ以上はちょっとダメかも。ディアブロスとウラガンキンは一連の攻撃を食らった後、なんと同時に倒れ込んだ。ちょっと出来過ぎだけども、勝ったのだ、地味な突きを繰り返していたメルちゃんが勝ったのだ。地味だけど効いていたのだ、あの地味な突きが。最後あたりの攻撃はちょっと派手目だったけどね、むふ〜。
「最後だけガンランスっぽかったですっけ」
「最後だけガンランスだったね」
「最後だけガンランスぽかったねぇ」
スキルセット見せてもらったけど、「激運・破壊王・弱点特効・精霊の加護・心眼」と力の解放や火事場力は付いてないはずなんだけども。あ〜あれかメルちゃんの場合、きっと「めんどくさい」って感じた時に能力が解放されるんだろうな〜。名付けるならば「横着師」発動。よく我慢出来ました、偉い！

大闘技場に紙吹雪が舞う、祝福の紙吹雪とその中にちらほらとモンスター勝利と書かれた予想表。
『決着！今回の勝利はハンター側でした、清算は中央ゲート横の……』
場内アナウンスが流れる中、メルちゃんは観客の歓声に答えるように誇らしげに空に向けて一発だけ砲撃を放った。

ちなみに報酬として特別なチケットが一枚。このチケットのために、その先にある武具のために、どこかで情報を仕入れてきた。なぜか？どや顔でこの見せ物のような仕事を受けてきた。そして更になぜかお手伝いは要らないと単身装備を固め「この戦いが終わったらかっこいいランスを作るんだ」と死亡フラグ的な発言、まあ、なんとか生き残ってるみたいで少し胸を撫で下ろす私。まあ作るのに５枚必要で、更に強化で６枚必要なのは秘密にしとこう……てな狩人さんの危険すぎる日常でした。ちゃんちゃん。ちゃんちゃんで済まないってば！

（以下余談）
ファミ通の槍が見た目かっこ良かったので作ろうとクエスト一人ぺたり周回。しかしまあ、チケット貰えるクエストがディアとガンキン同時にばっかばっか来るからうっとおしいことこの上なく。一回クリアで多くて２枚？しかもチケットがそのランス以外には使い回せない（しかも下位クエだから上位素材出ない）からなかなかお手伝いもお頼みづらいし。ちまちまとやってやっと５枚いざ作成……ああ！？強化にあと６枚要るのね……みたいな。もはや、嫌がらせです。イベント装備くらい周回せずとも作らせて欲しいものです。
弓で一通り行けるようになったので他武器をやってるんですが特にガンランスが近頃のお気に入り。しかしガンランスを使ってるのに「それランスなのん？」てなくらい砲撃が少ない感じ。なんかこうガード突きばっかしやってるイメージがありまして、もちょっと格好良く立ち回りたいものです。上位でも使うようになってきて、ここんとこ意識して砲撃織り込もう！てやってるといくらか織り込めるようになってきてるんですが、気を抜くとガード突き。なんか地味なとこがまた愛おしい。あ〜そえば金レイアあたりの広域爆炎の中で盾を構えて佇む姿はとてもかっこいいんですよ、ガードボタン押してじっとしてるだけですが（笑）
そえば、PSPやってると箱◯の電源が自動で入ります。ググると同様の事例があるみたいですが最初千早あたりから「プロデュースやれよ！くっ！」て催促されてるかとビビりました。マジでびっくりしますよ、トレイも開くしね、怖っ。